Ⅲ 盤外こそわが戦場B 実戦以外(5)

Pピリ将FINAL

 

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「3姉妹ピリ駒ちゃん」(制作:びわのたねさん)

 

 

Ⅲ 盤外こそわが戦場B 非実戦(5)

 「実戦を指さなきゃ、生きている意味がない」と難癖つけていた御仁も、そろそろ実戦断ちは、板についてきましたでしょうか。

 頑固な人は、伸びません。素直な人は、伸びます。これは間違いありません。

 もちろん、誰彼かまわず素直だと、欺される恐れもあるのでご用心ですが、この人についていこうと決めたなら、たとえ火の中水の中、飛び込んでいく覚悟を持ちましょう。本当に強くなりたいのなら、信じてついてきたまえ!

 実戦断ちの効用。それは、新鮮さを取り戻すということ。対局ばかりだと、新鮮さが薄れ、ひいては感動がなくなります。それでは、このブログの冒頭に述べた「はじめに感動ありき」の大原則に背くことになります。

 100日ぐらいかけて、詰将棋をじっくりやりこんだら、次はいよいよ9×9の登場です。ただし、まだ将棋盤は使わない。問題集をやりましょう。将棋の問題集は、詰将棋次の一手の2種類が有名。詰将棋の後は、次の一手です。

 次の一手は、段級位認定の問題を使い回しているものと、定跡などを追試するためのものの2つに分かれます。前者はひらめきの訓練、後者は知識の補強が目的です。

 私がここでおすすめするのは、前者です。藤井聡太先生の署名入りの免状がほしいのなら、次の一手で段級位認定を受けるというのが手です。『将棋世界』や『将棋講座』に載っているのをリアルタイムで解けば、認定が受けられるので、一度、見てみてください。

 認定はいらないという人は、過去のバックナンバーでもよいですし、書籍で購入してきてもよいと思います。しこしこ解きましょう。

 私のこだわりは攻防問題。受けと攻めを同時に鍛えることができるのと、盤面を広く見る癖をつけるのによくて、お気に入りです。もはや攻防問題がないと、私は生きていけない。実際、詰将棋よりも、攻防問題のほうが比重が大きいぐらいです。

 詰将棋が局地戦なら、攻防問題は総力戦。私は総力戦での能力を重視するので、それに合わせたトレーニング法を選択しているのです。

 まずは自玉の安全を確認する。次に相手玉の詰みを考える。相手玉に詰みがなく、自玉が詰めろであるならば、詰めろ逃れの詰めろを模索します。

 実戦中毒になるぐらいなら、詰めろ逃れの詰めろオタクになったほうが100倍、有益。断言しておきましょう。詰めろ逃れの詰めろを覚えると、強くなるだけでなく、将棋が面白くなること、間違いありません。

 級位者は王手飛車を、段位者は詰めろ逃れの詰めろを、常に虎視眈々と狙っていたいものです。逆に、喰らわぬよう、万全に、否、億全に警戒しておきたいものですね。