Ⅲ 盤外こそわが戦場A(小括)

Pピリ将FINAL

 

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「3姉妹ピリ駒ちゃん」(制作:びわのたねさん)

 

 

Ⅲ 盤外こそわが戦場A(小括)

 

 Ⅰ はじめに感動ありき

 Ⅱ 二者択一は選ぶな

 Ⅲ 盤外こそわが戦場

 

 この流れの中で「盤外戦術」ならぬ「盤外戦略」を説いたのがⅢAでした。

 ここでの書きすぎはよくないので、読者に委ねるよう、「正解」ではなく、「ヒント」を書いてきたつもりです。

 いわゆる「戦術」というよりも、その意義と役割を重く見て、「戦略」にまで格上げするところから出発し、表と裏の「裏」の重要性、何かしらのプロであるという矜持を持ってたとい相手が将棋のプロ棋士であろうとも決して卑屈にならないことの大切さを説きました。

 さらには、隣、後ろ、ナナメへの注意を先鋭にすることを助言した上で、プロ教師の複眼を確認、長所の近くの弱点克服を指令し、「準備・実行・後始末」のバランスをチェックしました。

 最後に、卑怯ではないクリーンな、もしくは白に近いグレーな盤外戦術を整理することの必要性を主張してみました。

 盤外戦術は決して悪ではなく、心に病む必要はない。ゆえに、それを戦略化できるよう、よく整理してみましょうと書いて、締めくくりました。

 要するに、これらを「二者択一を選ばない」と接続して、複眼的、立体的な視野を持つことを重視しています。つまり、一点集中型ではなく、周辺集中型の育成を狙っています。さらに言い換えると、将棋だけの成長ではなく、将棋以外の成長も持ち込んで、総合的な大器を成すことを目指しているということです。

 人間育成型は、王道。それだけに、反発する向きもあるでしょうが、これは道徳的な意味もさることながら、総合力ということと関連すると私は洞察しています。

 「大きく構えて、小さく収める」ではないですけれど、隙をなくすためには、結局、なんだかんだ言ったところで、王道が近道なのだという理解です。

 次回からは、より将棋に即して、このテーマを考察していく予定ですので、引き続き、お楽しみに。